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日時 2016年 1月16日(土曜日)
開催場所 新宿ロフトプラスワン
「『宇宙戦艦ヤマト』をつくった男 西崎義展の狂気」(書籍)
 

『「宇宙戦艦ヤマト」をつくった男 西崎義展の狂気』に栄えある大賞をいただき感激しております。
本書では失礼ながら西崎氏を悪党呼ばわりしているのですが、筆者としてはその生き様を十分にリスペクトしているつもりです。
「この本を読んで、もう一度ヤマトを観ずにいられなくなった」という読者の声を西崎氏に捧げたいと思います。
もし存命であれば、「俺を素材にして書かせてやったんだから大賞ぐらい当たり前だろう。俺は天下の西崎だ」と、胸を張ったことでしょう。
ありがとうございました。
(牧村康正)

この世で会った最も獰猛な人物、これが西崎義展氏である。彼の人生が本書を書かせた。天才であり、狂人でもあった彼の人生は、たとえ原稿用紙1000枚でも書き足り無い程だった。爆薬を体に巻いて生きてきた。男のなかの男といいたい。
(山田哲久)



 まず、読み物として、面白い。
 『ヤマト』がなければ、『ガンダム』もなかったかもしれない。オタク・カルチャーは、今ある形ではなかっただろう。
 そんな『ヤマト』を実現させた、破天荒な個人プロデューサーである西崎義展の生きざまに、ただただ興奮した。
 特に、西崎伝説としてまことしやかに囁かれていた様々な逸話が活字化された意義は大きい。暴力団との関係や、銃刀法違反、獄中からの『ヤマト』の原作権を巡る裁判、創価学会との関係などなど、踏み込んで書く勇気に恐れ入った。「活字」として信頼性のある形でこれが残り、継承されていくことは、未来の研究者にとっても、現在の文化を考えるものにとっても、重大な意義がある。
 その勇気と、出版に至るまでの長い道のりと苦労を想像するに、同じ物書きのはしくれとして、感嘆の気持ちを禁じ得ない。
 当たり前の環境のようにぼくらが呼吸しているオタクカルチャーの原父にあった、功と罪の、あまりの輝きと闇。その両義性を、ぼくらは深く考えなければならないのだと、思い知らされた。
(藤田直哉)

アニメ業界の片隅で仕事をするようになって十年と少し、当時を知る方々から断片的に聞き及んでいた西崎義展氏の「伝説」が、ついにまとまった形で読めるようになったこの悦びたるや。さまざまな困難を乗り越え、本書を成立させた著者のおふたりならびに本書の関係者のみなさまには、どれほど感謝してもし足りないような気持ちがいたします。
西崎氏、並びに氏と関わられたすべてのみなさまが、体を張り、血を流し、骨を削るようにして切り開いた、現代のアニメーション産業の沃野で生かしていただいているひとりとして、謹んでオタク大賞を贈らせていただきます。本当にありがとうございました。
(前田 久)

 西崎プロデューサーに関する噂話といえば、僕のようなアニメ業界の、さらにその周辺で働いているような人間の耳にも、なんだかんだと入ってくる。それはもちろん、面白おかしく誇張された噂話なのだろうけれど、しかしどんな突飛なエピソードであったとしても「西崎さんならありそうだな」 と思わせるだけの説得力があった。
 そんな西崎プロデューサーの生涯を追ったノンフィクションなのだから、面白くないわけがない。描かれる西崎本人のパーソナリティの、そのぶっ飛 び具合に思わず笑ってしまったり、ときにゾッとさせられたりもする。『宇宙戦艦ヤマト』に興味を抱く人なら、誰もが気になっていただろう、噂の (うちのいくつかの)真相も明かさる。読者の好奇心を十二分に満たしてくれるだろう。
 しかし僕は本書を読み終えて、なにより、映画とはなんと因果で荒唐無稽で、そしてなにより楽しい「商売」なのだろうか! と思った。そういう意 味で本書は、ロジャー・コーマンの『私はいかにハリウッドで100本の映画をつくり、しかも10セントも損をしなかったか』を想起させるところがある。
「映画」という、ショウほど素敵(で狂った)商売はない。
(宮 昌太朗)

 
 
宮昌太朗賞
 
東海村原八賞
     

μ's(スクールアイドル)

「メカトロウィーゴ」(フィギュア)
(モデリズム/小林和史)

現在のところ、μ'sはメディア稼働に関して積極的に取り組んでいない期間になっており、コメントも含めて、μ's本人の稼働は出来る限り控えております。
大変申し訳ございませんが、μ'sのコメントの対応は難しい状況です。
(株式会社ランティス様より)

















僕が「メカトロウィーゴ」を最初に作ったのは2011年の夏。
ワンダーフェスティバルでの販売を目的に製作しました。
その後も冬、夏、と年2回のワンフェスに出展する度に
色んなお話を頂くようになり、
2013年末に(株)千値練からの完成品トイ化、
2014年6月には(株)ハセガワからプラモデル化と、
当初全く想像していなかった夢の様な展開に至っております。

「ウィーゴ」はユーザーの皆さんが
それぞれ独自のスケール感や設定を考え、
こちらが驚く様な自由な改造や遊び方をしてくれています。
僕が機体設定や物語を強く押し出さなかった事が幸いしたのでしょうか。
自分の中で考えている設定やストーリーもあるのですが、
それは求められた時にお見せする事にして、
これからも皆さんに「遊んで」頂ける立体を
作っていければなと思います。

素敵な賞を有難うございました!
(小林和史)



2010年、もともとはメディアミックス企画として、雑誌「電撃G's magazine」誌上で始まった「ラブライブ!」は、テレビアニメや精力的なライブ活動を経て、2015年に劇場映画が公開。さらには年末の「NHK紅 白歌合戦」出場という快挙を成し遂げた。その5年間は、いわゆる“オタク”的な価値観が私たちの日常のさまざまな場面に浸透/拡散していく5年間 だったともいえるし、いまだなお、さまざまな場面で抵抗や軋轢を生み出し続けている5年間だった、ようにも思う。
そして何より驚かされるのは、そうした状況を丸ごと飲み込んで、なおも前進し続けるステージ上の「μ's」たちの姿である。プロジェクト自体 は、新企画『ラブライブ!サンシャイン!!』のスタートにより、また次のステップに突入したようにも思うのだが、改めて2015年の“オタク”を 取り囲む状況——その象徴として「μ's」に個人賞を差し上げたい。
(宮昌太朗)

ワンダーフェスティバルに参加している一般のガレージキット・ディーラーが、個人でデザインして手売りしていたオリジナルのロボット『ウィーゴ』。それが、
WSC(ワンダーショウケース〜という公式リコメンド作品)に選ばれるのを皮切りに、新進気鋭のホビーメーカーから合金トイが発売、老舗プラモ会社からは
パーツ割りもそのままにプラモ化!そして津々浦々で「ワンフェスって何?」〜というような女子がカフェごはんの横に座らせた写真をSNSに投稿している〜という、よく考えるととんでもないシンデレラ・ストーリーなんですが、それがあんまりジェラシーにつながらない、むしろ「そうそう、これが俺らの小林さんだよ。それが、みんなのウィーゴだよ!」〜と、ちょっぴり誇らしい。そんな一品が、そんな出来事があった年として2015年を覚えておきたいです。
(東海村原八)

 
志田英邦賞
 
藤田直哉賞
   

 

 

 

 

 

小島秀夫(ゲームデザイナー)

岡田斗司夫(評論家)

※現在調整中

※何度かご本人宛てにメッセージを送ったのですが、残念ながら何の返信もリアクションもありませんでした。

彼が歩む道は常に険しかった。だけど、さまざまな障害が立ちはだかり、追い詰められたときに、彼は常に逆転の一手を放つ。そうやって道を切り開いてきた人物でもあった。『スーパーマリオブラザーズ』ブームに憧れてゲーム会社に入社したものの配属先はファミコン用ソフトの開発ではなく、MSX用のソフトの開発部署。そこで彼はオリジナル作品『メタルギア』を開発し、一躍注目を集めた。ゲームは子供向けのもの、と言われていた時代に、軍事の専門家からトレーニングを受け、海外取材を実施。コンピュータゲームを一流のエンタテインメントに導いた。『メタルギア』シリーズ、『スナッチャー』、『ポリスノーツ』、『ときめきメモリアルドラマシリーズ』、『メタルギアソリッド』シリーズ、『Z.O.E』シリーズ、『僕らの太陽』シリーズ、『P.T.』……。語る剣玉(コンピュータゲーム)を作り上げた彼が、新たな逆転の一手を放つ時を楽しみにしている。小島秀夫監督、約30年にわたるお勤めご苦労さまです。
(志田英邦)



 まず、ぼくは、岡田さんに対するスキャンダルの、真偽を判断できない。贈賞意図も、よって、二分される。もし仮に、岡田さんが酷いことを実際にしていたのなら、これは、嘲笑と悪意を持った贈賞であるということになる。あるいは、岡田さんが、(仮に幾分かは事実であったとしても)捏造などによって不必要に炎上させられる被害を受けている可能性がある。その場合は、励ましの意味での贈賞となる。
 だが、もっと重要なのは、ネット上において、そのような真偽が不確定な、二重の状態にあるということではないだろうか。
 『宇宙戦艦ヤマト』に憧れ、西崎伝説を虚実織り交ぜて語る「芸人」として活躍し、「オタク大賞」の立ち上げなどにも関った岡田さんは、「オタク」の在り方の新時代を切り開いた先駆者であろう、とも思われる。
 良くも悪くも、ぼくらはその影響下にある。彼が多少なりとも変えたオタク論、オタクの在り方の違いの恩恵を受けていることは、否定できない。
 その、「西崎義展」の小さな反復とも言える、功罪の、しょんぼりとした輝きと闇の二重性の皮肉の味わいが、ぼくの贈賞理由である。
(藤田直哉)

 
前田久賞
 
奈良崎コロスケ賞
   

 

 

 

 

 

上江洲誠(脚本家)

「ど根性ガエルの娘」(コミックス)
(KADOKAWA/アスキー・メディアワークス/大月悠祐子)

自分はオタクなのでアニメを作れる事が楽しいんです!
実は2007年に『School Days』と『瀬戸の花嫁』がダブルで受賞しておりまして、駆け出しだった僕はそれを励みにその後頑張ってきました。今回は僕個人にいただけるという事で、とても嬉しく、今日までの執筆活動が酬われた思いです。
今後も、「ぎょっ!」とするような、或いは「地味だけど、実に巧みだ」と言われる二本柱で、面白いアニメを作っていこうと思います。観てください!

また今回、実にタイミングが良かったと言いますか。
ちょうど近日(3/28)に僕の半自伝的な本が出ます。10年一緒にアニメを作ってきた岸監督と共著です。
http://www.yosensha.co.jp/book/b219941.html
僕の作品、或いは僕自身に興味がある方はぜひ読んでみてください。

(上江洲誠)







 

 






このたびは、奈良崎コロスケ賞をいただき、嬉しい気持ちでいっぱいです。
有難うございました!!奈良崎コロスケさんのご実家は、父が昔よく通っていた
池袋の雀荘だったそうで、父にそのことを伝えましたら、
「わははは!!そうか!!すごいな!!世間はせまいなあ!!」
と、とても嬉しそうに笑っておりました。
(大月悠祐子)
dokonjo_shikishi

そのご活躍ぶりを思うとあらためて賞をお出しするのは恥ずかしいような気持ちもあるのですが、昨年のお仕事(特に『アルスラーン戦記』と『蒼き鋼のアルペジオ−アルス・ノヴァ−Cadenza』)には特別に強い感銘を受けましたので、大変僭越ながら2015年度のオタク大賞個人賞を贈賞させていただきたいと思います。魂、震えました。今後も、アニメファンのツボを撃ちぬくエッジ感と、幅広いユーザーに届くメジャー感を両立させた、熱いお仕事を続けてくださることを楽しみにしております。
(前田久)



若くして成功したジャンプ作家の天国と地獄を、マンガ家となった娘が余すところなく(童貞喪失まで!)描き切る、そのど根性に脱帽しきりです。昭和40年代、父が池袋でハッピーという雀荘を経営していたときに吉沢先生が常連客でした(当時の吉沢先生の無茶苦茶なエピソードもよく聞かされています)。その縁もあって、僕が初めて雑司ヶ谷の小さな書店で初めて父に買ってもらったコミックスが『ど根性ガエル』の8巻でした。何度も何度も繰り返し読みました。そんな往年の読者にとっても『ど根性ガエルの娘』は胸が熱くなる作品です。これからも楽しみにしております。
(奈良崎コロスケ)

 
ガイガン山崎賞
 
   

 

 

 

 

 

『手裏剣戦隊ニンニンジャー』 忍びの34
「伝説の世界忍者、ジライヤ参上!」(テレビ特撮)

 

「2015年 ガイガン山崎賞受賞のお知らせに嬉しく思っています。
竹本監督をはじめ、このドラマの制作に関わったスタッフの方々の努力の賜物だと思います。
27年前のヒーロー・ジライヤを再び演じられた事に私自身喜びを感じ、そして、ドラマを見て頂いた方々からたくさんの感動のお言葉を頂いた事にも喜びを感じております。
有難うございました。」
(筒井巧)

「このたびは思いがけない受賞のお知らせに、スタッフ一同忍ばずワッショイ喜んでおります。
「ジライヤ編」の撮影にあたり倉庫を探してみたところ、ジライヤのアンダースーツ(JAC的場さんの名前刺繍入り)、闘破の道着が当時のままで発見された、という東映特撮の物持ちの良さと、
竹本昇監督のあふれるジライヤ愛に頂いたのだと思います。光栄です。ありがとうございました。」
(「手裏剣戦隊ニンニンジャー」スタッフ一同)

 

 

『世界忍者戦ジライヤ』——1984年生まれの自分にとって、きちんとエピソード単位で記憶している最初の変身ヒーロー番組だったりします。うっかり寝坊して獣忍マクンバの回を見逃したこと(ちなみに兄の回も……)、巨大磁雷神もマグネクロスDX磁気ジライヤも買ってもらえず、粘者シリーズのカラス天狗で我慢させられたこと、仲良しのヒロカズくんがやたらフクロウ男爵の真似をしてきて少しウザかったことなど、番組の外側の思い出も枚挙にいとまがありません。そして同時期の『仮面ライダーBLACK』や『超獣戦隊ライブマン』と違い、これまであまり振り返られる機会に恵まれなかったこともあって、今回の復活は衝撃&感激でした。最終回の、磁雷神と磁光真空剣が地球を去っていった展開を踏まえたくだりも嬉しかったなあ。
 かつて若さの剣を唸らせていた闘破兄ちゃんが、まさかの現役引退を決意するくだりには一抹の寂しさも感じましたが、幼稚園に入ったばかりのガキンチョが30過ぎのオッサンになるくらい時間が経っているんだから、闘破兄ちゃんだって歳を取るわな。でも久々に仕事抜き、まさに童心に返って楽しませていただきました。ありがとう、ジライヤ!
(ガイガン山崎)

 


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主催:オタク大賞実行委員会  
 
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